歌っていいな。

1. 1+1=1。
2. 歌に憧れてる。
3. 練習って、なかなかいいもんやな。
4. 刺激を受けるから創れる。
5. 痛みを味わいながら「素の自分」で勝負したい。

練習って、なかなかいいもんやな。

──ブラジル音楽に出会ってすぐに演奏も始めたんですか?

くばく 実際に演奏するようになったのは2020年前後くらいですかね。伊藤賢一さんっていうソロギタリストのワンポイントレッスンを受ける機会があったんです。でも、ソロギターはなかなか難しくて。ちょうど同じ頃に映画館で短期間上映されていた「ジョアン・ジルベルト ライブ・イン・トーキョー」を観に行って「ジョアン弾きたい」と思ったんで、まずはボサノバのギター教室に通うことにしました。

──教室はどのくらい通われたんですか?

くばく 1年くらいですかね。そのあとはクラシックギターも1年くらい教わりました。どちらも月1回のレッスンでアドバイスをもらうようなかたちでしたね。レッスンといえばほかにも、ポルトガル語の発音のレッスンとか、ショーロに興味を持ったのでショーロのレッスンを受けさせてもらったり。ライブを観に行って「かっこいいなぁ」と思った方に、単発のレッスンをお願いしたこともありますね。一つひとつのレッスンはどれも響くものがあって、本当に良かったですよ。なかなか教えに近づくのは難しいなと感じるものもありますが。

──先生について教わるということをしない方もいれば、長い間特定の先生に学ぶ方もいらっしゃいますが、くばくさんは折々にご自身の興味に応じた先生について教わるというスタイルでやってこられたんですね。

くばく 昔、何回かギター教室に通ったことがあったんですが、1、2回行って辞めちゃいましたね。当時は、レッスンに行ったら上手になると思っていたので。でも、年をとってわかったけど、レッスンはあくまでヒントを得る場なんですよね。レッスンに向けて自分で練習するのが一番大事で、やってみてわからんことをレッスンで先生に聞くんやなって。そうやってギターとの付き合い方がわかったから、いろいろレッスンを利用させてもらってという感じですね。

──練習やレッスンがどういうものかが体感としてわかったことが、今のようなスタイルにつながってるんですね。

くばく ギターって、コード伴奏だけだと触ってたらなんとなく弾けるようになるじゃないですか。高校生でギターを始めてから、ぼくは練習というものを全然してなかったんですよ。自分なりの表現やオリジナルへの願望を持ちながら、技術のないままに勝負しようとしてた。「おれはこの武器で戦うんや」って、手ぶらやのに(笑)。愚かです、完全に(笑)。

くばく 偉そうに言うと、ぼくにとって音楽は、絵を描いたり彫刻することに近くて。演奏するときには「こんな風に」というイメージがあって、それを実現するにはどうしたらいいんやろうなって考えて練習していく。それがすごくいい営みだと思うし、「できた」「できなかった」を繰り返しながらやっていくものなんやなぁと。今更ながら、練習って、なかなないいもんやなと思っています(笑)。

やっぱり練習するようになると以前よりは表現の手札が増えるので、昔やってた曲にあらためて取り組んでみると、自分のイメージや理想にすごく近くなってるように感じるんですよね。「練習は楽しいですよ」ってことが一番伝えたいかもしれないです。と言いながら、最近また全然練習できていないんですが(笑)。

──日々の練習を楽しんで、必要な時にレッスンを利用する。

くばく 究極言ってしまうと、先生はいらないのかもしれない。好きな音源があったら、それをひたすらコピーしたらいいんやと思うんですよ。音楽って具体的にかっこいい結果があるから、それを真似したいと思うし、「この人」って思う人を目指すようになるわけで。でも、やっぱりひとりだとしんどかったりアドバイスがほしくなることもあるから、道しるべを得るためにレッスンを受けに行く、という感じですかね。

ぼくはカエターノになりたいんですよ、本当は。だから、できることなら、カエターノに教わりたい(笑)。好きな演奏する人に習うのが一番いい。理屈じゃなくて、もう「出してる音が好きな人」に。偉そうなこと言ってます、マジで(笑)。

──いやいや(笑)。これはけっこう大事なことだと思いますけどね。

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