

1. スタートは、楽器作り
2. マムレンゴは、いろいろ”都合が良かった”
3. プレーヤーとオーディエンスの曖昧な関係性
4. 雑に楽しみたい
5. リスペクトはするけど、配慮はしない
6. サンバのできる老人ホーム
サンバのできる老人ホーム
──これからやっていきたいことなどがあれば、おうかがいしたいです。
じゅんぺー 1つは、ぼくが日本語詞をつけた曲をおもしろがって歌ってくれる人が増えたらいいかなと思ってる。
あとは、ブラジル音楽を好きになる人が、もっと自分の生活圏に増えたらいいなと思う。
パゴーヂってそもそも、自分の家でバーベキューパーティしながら、なんとなく楽器を触り始めたら、近所の人らが遊びに来て一緒に歌ったりする、みたいなそういうノリやん。そんなふうに家の近所の人たちと一緒に楽しめるような環境ができるといいなとは思う。
まぁ街中だと近所迷惑になるからやりにくいけど、根気強く繰り返したら、そうなっていくような気もするな。
──そうですね。
じゅんぺー それから、まだ妄想レベルやけど、中南米の音楽や文化をテーマにした老人ホームを設立したいな、って思ってる。週に1回、ご飯にフェイジョアーダが出てくる老人ホーム。
──老人ホーム?

じゅんぺー ブラジル音楽の動画とか観てたりすると、「年寄りやからもう参加できません」とかじゃなくて、もうほんまにギリギリ声出てるかどうかくらいだったとしても、ちゃんと周りの人たちがその人を大切にして一緒に歌ったりするやん。
それは、「その人の生きてきたことが、年老いたときにもちゃんと敬われる」ってことで、それを本人も周りも一緒に楽しむことができる。それをぼくらはもっと見習って、できるようにしたほうがいいなと思って。
たとえば、高齢になって、「歌うことはできるけど、楽器はもうできひんわ」っていうときに、施設に入れられて、「むすんでひらいて」とかやらされるのは……
これまでせっかく好きな音楽があって演奏してきた人たちが、最後の最後で、全員そこに行かされる。それってけっこう絶望的やな、と思ってて。
自分の好きやった音楽や文化が生活のなかにちゃんとある、そういう環境が整った老人ホーム。日本全体を見渡せば、ブラジル音楽が好きな人はけっこういるから、「そういうとこがあんねやったら、ちょっと頑張ってお金貯めてこ」って思う人もいるんとちゃうかな、と思って。

じゅんぺー ブラジルの人たちは、そういうのも含めて音楽を楽しんでいるんじゃないだろうか、と思うねんな。歳をとっても変わらず生活に音楽があって、その音楽を通してほかの世代の人ともかかわり続けられる。もちろん、若い人たちもそういう輪のなかにいて、それを当たり前のものとしてる。
だから、ただ単にジャンルとしての音楽が好きだから、というだけではなくて、「音楽を通したコミュニケーションやコミュニティへの参加」という役割を、その音楽が果たしてるから続けてる、っていうのもあるんじゃないかなと思ってて。
歳をとっても、ほんの数分かもしれへんけど、ちゃんと演奏者や歌い手の場所に立たせてあげる。あれはいいな、と思って。あれなら老後ブラジルに行こっかな、って思うもんな。
──老後を過ごしに。
じゅんぺー ポルトガル語できひんけどな(笑)。だから、賛同してくれる人がいたら、これは日本でやりたい。ほんまは「ブラジルくくり」がいいけど、範囲が狭すぎるから、ちょっとだけ現実を見て、「中南米くくり」で。
たとえば、もし「新しい事業所を作ろうかな」と思っている人たちがいたら、「こういうテーマを盛り込んでみませんか?」「そうやって、おもしろい世の中にしませんか?」って提案して、一緒に始められたら理想。
「それいいじゃん!」「やりませんか?」って言ってくれる人とつながれたらいいんやけどね。

じゅんぺー もしそういう場所ができたら、寝泊まりできる場所と食事は提供できるようにして、たとえばブラジル音楽をやってる若い人たちがときどき来て、みんなで一緒に演奏したりするのも、けっこういいと思うねんな。
だから、いい温泉が出てる場所がいいと思ってて。
──場所選び、大事ですね。
じゅんぺー 鹿児島とか宮崎とか、南九州がいいんちゃうかな、と思ってる。冬でもまぁまぁあったかいし、土地も余ってそうやし、なんかちょっとゆるそうな雰囲気もあるし(笑)。

じゅんぺー あとは、音を出すから防音をちゃんとするとか、周りが森や田んぼで囲まれている場所を選ぶとか、そういうのも条件かな。
今のうちはみんな仕事もあるし場所に縛られるかもしれないけど、引退したら元気なうちに(その老人ホームに)移動してこられるといいよね。
わざわざ老後をブラジルに行って過ごそうと思う人はあんまおらへんやろうから、そういうのが「日本にある」ってのが大事やと思うねんな。うまくいくといいけどなぁ。
──「協力者募集」ということで、しっかり書くようにします。ありがとうございました!
(オワリ)
Ave covo Instagram
※インタビュー内に差し込んでいる空以外の写真は、じゅんぺーさんから提供いただいた写真です。
