もっと一緒に、もっと”雑”に、つくってひらいて、かかわって

もっと一緒に、もっと”雑”に、つくってひらいて、かかわって

1. スタートは、楽器作り
2. マムレンゴは、いろいろ”都合が良かった”
3. プレーヤーとオーディエンスの曖昧な関係性
4. 雑に楽しみたい
5. リスペクトはするけど、配慮はしない
6. サンバのできる老人ホーム

じゅんぺーさんのキーワード – palavras-chave de Jumpei –

Ave covo 気軽さ 共創ウェルビーイング 接点をつくる 創造的混沌 手づくり 日本ナイズド パゴーヂ みんな一緒に 「わからない」ことへの興味


インタビュー 2025.10.10
公開日 2026.3.9



──最初に、ブラジル音楽や文化についてどのような活動にかかわっていらっしゃるか、全体像をおうかがいしたいです。

じゅんぺー まずは、Ave covo。それから出町サンバ。あと、「ウルサ・ヂ・オウロ」(ursa de ouro:金の熊)ってバンドに最近カバコで参加してるって感じかな。あとは、デンパゴに行ったり、関西のブラジル音楽系のイベントにときどき顔出してます。



スタートは、楽器作り

──ブラジル音楽との出会いは?

じゅんぺー イーリャ(イーリャ・ダス・タルタルーガス)から「楽器作りできひんか?」って相談があったのが一番最初やったかな。自分で作ってみてできたから、「太鼓作りたい」って人に作り方を教えたり、工具を共有したりして。

じゅんぺーさん手づくりのカイシャ


じゅんぺー しばらくしてぼくが独立(*)したころに、Ave covo の人たちから「マラカトゥの太鼓作れへんかな」って相談があってんな。うまくできそうやったから、作ってみて。そのあと、Ave covo に参加して、演奏も始めたって感じ。(*じゅんぺーさんは「Sacsac」というクッキー型工房を主宰・運営し、「クッキー型の博物館」として多種多様な型を製作・販売されている)

── Ave covo とのかかわりも、楽器作りが最初だったんですね。


じゅんぺー Ave covo って、最初はアコーディオンとピアニカや打楽器の2人組でスタートしてはって、そのあとにマラカトゥもやり始めた。だから、いろんな曲を演奏しててんな。

マラカトゥにも2種類あって。でっかい太鼓をどんどん叩く「マラカトゥ・ヂ・バッキ・ヴィラード」(以下、「バッキ」)」と、わりと金属打楽器が目立つ「マラカトゥ・ヂ・バッキ・ソウト」(以下、「フラウ」)。当初 Ave ではバッキをやってたんやけど、途中からフラウもやるようになった。

でも、マラカトゥは音量がけっこうでかいから、演奏させてもらえる環境が少なかったり、演奏に呼ばれても出禁になったりしてて(笑)。

そこから、「もうちょっと室内でできるような音楽もやろうよ」って流れができた。


── Ave covo で、さらにいろんな音楽を演奏されるようになっていったんですね。


じゅんぺー ぼくがそのときすごいやりたかったのが、カヴァロ・マリーニョ(Cavalo Marinho)っていう大衆演劇で。動画も観ながら、ずっと調べてたけど、どうやっても意味がわからへんねんな(笑)。

どうやら、夕方から始めて翌朝までぶっ通しで8時間ぐらいやるような演劇で、だからそのすべてを網羅したような映像もないし、かいつまんだ概要はわかっても、各場面にかんする説明や情報も見つからなくって。


で、「これはブラジルに行くしかないな」と。


今までずっと、ブラジル音楽はやるけど、べつにブラジルに行きたいとかまったく思わんかってんな。どっちかっていうと、ブラジル音楽を日本人が勝手に解釈して、「もともとはブラジル音楽やったのに、なんかもう違うもんになってる」とか、「”日本ナイズド”されてる」ってのを、すごい好んでてん。

でも、どうしてもカヴァロ・マリーニョが理解できひんすぎたから、ブラジルに行くことにして。で、そこでカヴァロ・マリーニョが一晩中上演されてるのを何回も観た。


──実際に観に行かれて、どうでしたか?


じゅんぺー 結局、「これ、できひんな」と思った(笑)。やりたい気持ちはあるけど、日本で接する機会も手段もなかなかないようなものを持ち帰って、日本の人に「一緒にカヴァロ・マリーニョやりましょうよ」って誘うのは難しいと思って。「ちょっとこれはもうできひんな」って。

2019年夏、京都駅でカヴァロ・マリーニョをやってみた一コマ
Ave covo 代々木のブラフェスにて
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